当店には昭和初期から恵比寿様の像があります。
当時、当店はまだしらすを主とした商売ではなく、かつお節の製造・販売・簡易食堂を商いとしていました。
当時から語り継がれている話によりますと像の製作者は「中沢保三」という人物だと伝えられています。彼がどんな人物であったかは全く不明で流れの芸術家だったことくらいしか分かりません。想像するに、彼は知識も技術も持ちながら元来が風来坊的人間で芸術修行の途中に立ち寄ったと思われます。当店の二代目が人の面倒をよく見た人と言われ、我が町に寄ったこの人物の宿を4ヶ月余り面倒を見たそうです。

そのお礼に商売繁盛の神様恵比寿様を作ってくれたそうです。
今も当時の姿のままで健在です。